件の「NHK番組内容改変疑惑『騒動』」が様々なweblogで取り上げられている。
僕自身も昨日取り上げたが、今回は新潟県中越地震とも絡めて、この騒動の内容ではなくこの騒動の取り上げ方について書いてみたい。
今回のこの騒動を取り上げたブログで語られている物の多くが、この制作者サイドの背後関係だ。
特に女性国際戦犯「法廷」の構成、主催した「戦争と女性への暴力」日本ネットワーク、VAWW-NET Japan(バウネット ジャパン)始めとするこれに関わった人たちの相関関係と背後関係を暴露「したつもり」になっているブログが多い。
かつて土井たか子の秘書を務めていた五島昌子(秘書給与流用疑惑で逮捕、審理中)や日本赤軍幹部であった重信房子始め、相当にきな臭い名前が取り沙汰されている。
しかし、それらの名前を出す根拠と言うものは殆どがこれではないだろうか?
いやぁ?、VAWW-NETジャパンでぐぐったら出るわ出るわ。
NHKエンタープライズ21のプロデューサー池田恵理子
アジア太平洋資料センター」村井吉敬上智大教授
「日本赤軍最高幹部」重信房子
「PWJ」大西健丞 ←宗男君で有名になった
「土井の元秘書」五島昌子
朝鮮総連系「朝鮮新報」
「日本カトリック正義と平和協議会」高嶋たつ江
「日本キリスト教婦人僑風会」高橋喜久江
松井やよりの平山照次は東京山手教会代表
同夫は北京の日本大使館に勤務し、チャイナスクールの優等生。
すげ?なぁ、極左勢力、共産主義、フェミニズム、キリスト教。
三拍子どころか、卸問屋ですよ。w
これ、どうも2ちゃんねるが出所らしいのだが、実際に「VAWW-NETジャパン」でGoogleで検索をかけた人が、いやもっと言おう、「VAWW-NETジャパン 重信房子」でGoogleでAND検索かけて検証した人が何人いるだろうか?
実際に検索をかけてみて欲しい。
噴飯物の結果が出てくるから。
そしてもう一つ。
騒動渦中の人物である安倍晋三氏が報道ステーション内でした「女性国際戦犯『法廷』の検事は北朝鮮の工作員」との発言だ。
今日放映されていた各種討論番組でも安倍氏はこれを強調しているし、ブログでもそれを基に記事にしている人が多い。
で、それを記事にした人へ、安倍氏が言ってることが真実かどうか検証しましたか?
「女性国際戦犯法廷 検事」でAND検索をかけるとまずHitするのがこの「裁判」のwebサイトで、そこにはしっかりと「全参加国の『検事』リスト」と書いてあり、更にざっと見進める(精読する必要なんてないくらい簡単に)だけで首席検事が米国人であることが分かる。
従軍慰安婦の事実の有無は別として、被害者として北朝鮮籍の人間が訴え出るのは当然の話で、各国検事団の中に北朝鮮籍の者がいてもおかしくはない。
この「裁判」が狂気の沙汰の代物で政治的プロパガンダに過ぎないということは疑う余地はないが、しかし真実かどうか分からない情報や、事実ではあるがある意図を持って流された情報を鵜呑みにしてブログの記事にしているのではシナリオありきのマスコミ報道と何ら変わらないではないか?
心ある人であればこれと同じ様なことが2ヶ月近く前に起きたことを覚えているだろう。
「週刊!木村剛 powered by ココログ」なるブログで、他のブログの記事をろくに検証もしないで垂れ流し、
「これが新潟県中越地震の真実だ!」などと銘打っていい気になってるところで賛否両論の渦が巻き起こったというあの騒動だ。
あの時も結局は2ちゃんねる発の情報が独り歩きし、殆どのブロガーが右に倣えでそれを垂れ流してマスコミ批判をするというおかしな状況になった。
新潟県中越地震当事者であった僕としては、あの中におかしな情報があった事も確認しているし、2ちゃんねるで流れていた情報にかなりのデマや偏った情報があったことも確認している。
当の
木村氏は責任を放り投げて開き直りとしか思えない発言を繰り返すにとどまった。
ブログのすごさと言うものは、マスコミのような部外者でない当事者が自己責任でリアルタイムに情報を発信するというところにあり、だからこそ既存マスコミに対抗しうる新たな情報伝達手段として注目されているのではなかろうか?
にもかかわらず、単に掲示板に出てきた情報を拾って切り貼りして流すだけ。
これでは、すごいのはブログではなく掲示板の方である。
別にブログに掲示板から得た情報をアップすることが悪いといってるのではない。
ただ少なくとも、マスコミ批判の手段として、特にブログをマスコミに対抗しうる第5勢力にと考えるなら、もっと頭を使ってもらいたいものだと思う。
(追記)
尤も個人的にはweblogなんて好きなこと書いてりゃいいと思う。
但し、世界中に発信している以上、どんな反応が返ってくるかは自己責任で。